(エネオク)日本保育サービスご担当者様へのインタビュー
エナーバンクでは、全国の小売電気事業者から最安の電力契約を見つけられるオークション型の仲介サービス「エネオク」を中心に、脱炭素実現やエネルギー問題解決に取り組む自治体や企業を支援しています。
今回は、エナーバンクを実際にご利用いただいた日本保育サービス 施設管理の友木様にお話をうかがいました。
株式会社日本保育サービス(代表:坂井 徹)
全国で約300の「アスク・GENKIDS」保育園・学童クラブ・児童館を運営。エナーバンクの利用によりさいたま市保育園の再エネ100%化。さらに高圧32契約、低圧233契約を締結。高圧契約では約500万円、低圧契約では約1,400万円のコスト抑制を実現。
ーエナーバンク利用までにどのような課題がありましたか?
電気小売業界に詳しくなく、新電力への切り替え時に持てる選択肢が非常に少ないことがありました。
営業をいただけるところやお付き合いのあるところからなんとなく選ぶような状況だったんですね。当時は単価が適正価格なのかも知識がないなかで決めていくしかありませんでした。
新電力への切り替えの段階で施設数も多くなっていたので、料金を下げていきたいという課題がありました。
ーエナーバンクを知ったきっかけは何でしたか?
社内の紹介でエナーバンクの村中さんとお会いしたことがきっかけで、埼玉のアスク東大宮保育園だけでも再エネにしてみませんかというお話をいただきました。
再エネとは?
「再生可能エネルギー」のことで、太陽光・風力・地熱・バイオマスといった地球資源の一部など、自然界に常に存在するエネルギー。CO2を排出しない・増加させないことが特徴。
その後、そこだけではなく保育施設全体を含めて課題があることをお話しし、埼玉の施設から利用していった流れです。
ーその後どのように利用いただいたのでしょうか?
時期的に全国の施設の高圧・低圧の切り替えのタイミングでしたので、村中さんに相談してこれまでの電力会社や他社を試算していただき、検討していきました。
最終的には価格重視で、安い電力会社と高圧で32契約を結ぶに至りました。また翌年は元の電力会社の値上げにともない、高圧で契約している電力会社で低圧を233契約を結びました。
現状としては、308施設あるうち、およそ100施設で低圧契約、20〜30施設施設で高圧契約を結んでいます。契約を結んでいない施設に関しては、賃貸の施設で電気代が賃料に含まれているケースなどがあります。
高圧・低圧とは?
「高圧電力」「低圧電力」のことで、契約電力が50kw以上の場合は高圧電力、契約電力が50kw未満の場合は低圧電力。一般的に、高圧電力は大量の電気を使用する施設に供給され、低圧電力は家庭など比較的少量の電気を使用する施設に供給される。
1施設につき1契約?
低圧電力は1施設2契約(電灯契約・動力契約)、高圧では1施設1契約。低圧電力における電灯契約は照明や家電など、コンセントで動く家庭用の電力機器のための契約種別。動力契約は、業務用エアコンなど大型の動力機器を稼働させるための契約種別。
ーエナーバンクのサービスを利用してみた率直な感想をお聞かせください。
「楽をさせてもらっている」ですね。自分では判断がつかない部分や選択肢を広げること、社内の理解を得るための資料の見せ方など、お手伝いいただき、順調に進められていると感じています。
また、今後の課題にもつながりますが、現状では電力契約に関するデータベースが社内にないんです。電力契約の切り替えにあたってどういう情報が必要なのかを毎年1から作らなければならない状況だったので、その辺りに関して道筋を立てていただいたことも大きかったです。
村中
施設数が多いことの課題としては、施設の新設・廃止・移転で毎年5〜10軒ほど入れ替えがあり、その時々で契約の締結・解約が必要になるなかで、どのように管理しながら更新していくべきかがあります。その課題に対して、どの情報を整理すれば新規の受付や切り替えができるのかをフォーマット化していくところをサポートしながら継続的な運用ができるようになってきています。
ーエナーバンクを利用してみてどのような変化がありましたか?
情報を精査していただいたことが大きく、安心感がありますね。
村中
実際の精査では、低圧契約時は233契約に関する各電力会社の契約内容をまとめて、比較条件も検討した上で同一条件で比較し、試算して各社の単価を出しました。
金額感としては、低圧で約1,400万円ほど金額を抑えられることがわかり、提案させていただきました。
ー弊社と同じような電力会社比較サービスと比べていかがでしょうか?
一度、他の電力会社比較サービスから営業いただいたことがあったのですが、担当者を立ててもらえないこと、また他社からより低い料金で提案も受けていたこともあり、契約には至りませんでした。
エナーバンクさんはとても距離が近いことが一番大きく感じています。村中さんには幅広く相談させてもらえていて、市場の動向など自分では知り得ない情報を持つ方にサポートしていただけるのは心強いです。
村中
見積もりをもとに電力比較した上で最安値を提案するだけではなく、お客様の状況に応じて必要な情報を補完し、社内で説明することも踏まえて選択肢を提示していくには、担当者がいてノウハウの蓄積があり、相談を受けた際に対応できる体制が必要です。
その点ではエネルギーの専門家としてサポートできる自負を持って、ご相談に乗らせていただいています。
ー今後、エネルギー高騰や脱炭素の中で取り組みたいことはありますか?
エネルギー高騰に関しては、今後も契約状況の見直しを続けていきたいと考えていますので、データベースを作成したいです。担当者が契約状況を見て去年との比較ができることや、契約更新の際にデータを参照することで試算ができるなどの社内体制を整え、毎年1から情報を作る状況をなくしたいですね。
脱炭素に関しては正直何ができるのかがわかっていないので、その辺りもエナーバンクさんにご相談させていただけたらと思っています。
村中
エネルギー高騰や調達の話は、CSRやIRの企画部門や設備部門などで分かれているなかで誰が主導して進めていくかが難しい分野ではあります。
だからこそ総合的・客観的な視点で選択肢を提示し、少しずつでも再エネなどの社会的な取り組みに寄与する方向性で進めていけたらと考えています。
保育園は地域目線の取り組みも重要かと思いますので、地域の再エネ化のロードマップに合わせて保育園施設の再エネ化のご提案をしていければ幸いです。
株式会社エナーバンク (代表:村中健一)
電力オークション「エネオク」事業を中心に、法人企業や自治体にデジタルソリューションを活用して電力調達や再生可能エネルギー調達をサポート。環境・エネルギー領域を超えてさまざまな連携を実現していきます。