（エネオク）ミス・パリご担当者様へのインタビュー

エナーバンクでは、全国の小売電気事業者から最安の電力契約を見つけられるオークション型の仲介サービス「エネオク」を中心に、脱炭素実現やエネルギー問題解決に取り組む自治体や企業を支援しています。

今回は、エナーバンクを実際にご利用いただいたミス・パリの高野さんにお話をうかがいました。

ーエナーバンク利用までにどのような課題がありましたか？

もともと関東圏4件、大阪と名古屋に1件ずつの計6件を一括で同じ会社と契約していたのですが、エネルギー価格の高騰などにより契約更新が難しいと連絡があり、他に新たな契約先も見つからなかったため最終保障供給に移行しました。

その後、大阪と名古屋は大手電力会社へ契約切替手続きを進められたのですが、関東圏の4件は大手からも反応がない状況でした。自社物件の半数以上が最終保障供給から移行できる見込みを立てられずにいたんです。

最終保障供給とは？ どの小売電気事業者とも契約の交渉が成立しなくなった会社に対して、次の小売電気事業者が見つかるまでの間、電力会社が約款にもとづいて電気を供給すること。

いろいろな手を尽くして高圧の契約をしてもらえる新たな小売電力の会社を探しましたが、どこも新規の契約を停止していて見つからない状況が続きました。

先ず以前契約していた電力会社に「新規で契約を開始しているところはないか」と相談して探していました。インターネットで電力会社を探して個別に問い合わせもしたのですが、ほとんどは返事が来ないか、新規契約を停止している旨のお返事でした。

自社で探す場合は見積もりを比較して検討することになりますが、とにかく新規受付をしている会社がなく、そこまで行くことがありませんでした。

ーエナーバンクを知ったきっかけはなんですか？

保険会社の担当者からエナーバンクさんをご紹介いただいたことです。普段から「何か課題はありませんか」と定期的にヒアリングをしてくださるのですが、電気の契約会社が決まらないとお話したことを覚えていてくださったんです。

ーエナーバンクを初めて知ったときの印象はいかがでしたか？

「こんなサービスがあるんだ！」というのが第一印象でした。

これまで電気契約の費用を削減するようなコンサルティング会社は、ノウハウを提供いただいて自社で探すというスタイルでさらに契約したらお金も支払うものでしたので、あまり興味が湧かなかったんです。

エネオクはリバースオークション（逆オークション）形式の無料仲介サービスで、村中さんに「これお金いらないんですか？」と聞いたほどでした。このようなサービスがあることは衝撃でした。

リバースオークションとは？
​競り下げ方式により、再エネ電気の最低価格を提示する販売者（小売電気事業者）を選定できる方法。（出典：環境省）

ーほかに電力会社の比較サービスの利用を検討されたことはありますか？

メールを送ったことがあります。返事は返ってきたのですが、資料をいろいろ提出しなければならず、こちら側でなかなか用意する余裕がなくて終わってしまいました。

ーエネオクの決め手になったポイントはなんでしょうか？

入札方式で比較できるので安い電力会社が可視化された点がよかったです。一つの企業から金額を提示されても安いのかどうかがわかりませんが、エネオクなら複数者の金額を比較検討できるため「安くなる」という期待ができました。

ーエネオクを実際に利用してみていかがでしたか？

今回は一社のみの入札でしたが、思った以上に安くなりました。最終保障供給の4月の値上げを考慮すると相当安く、非常に助かりました。具体的にどれくらい安くなったかの比較表も作っていただけたので安心です。

以前の契約会社と比較して最終保障供給を続けた場合は4,000〜5,000万円ほど上がるのですが、契約できたことで2,000万円ほど削減できました。非常に大きいと思います。

ーエネオクの利用にあたり、担当者として大変なことはありましたか？

特に大変さは感じませんでした。過去の電気使用量などのデータを用意するのは手間ではありますが、「どのようなデータを集める必要があるか」など事前にご説明いただいたので大丈夫でした。

以前契約していた電力会社にも必要なデータの収集を協力いただき、助かりましたね。

村中　

「データをどのように収集すればいいのか」という点はお客様にとってわかりにくい部分です。弊社ではお客様の状況に応じたデータ収集方法のご案内やアドバイスをさせていただき、よりスムーズに情報を集められるようサポートしています。

ー池袋のミス・パリ・ビューティ専門学校で再エネをご活用いただいておりますが、どのような背景で活用に至りましたか？

どちらかというと料金重視で、特に再エネにこだわっているということはありませんでした。しかし2023年4月にビューティ＆ウェルネス専門職大学を開校し、大学を運営する企業として「再エネに取り組んでいる」という付加価値があることでより信頼性を高められることに繋がると考えます。

金額面も考慮した上で、まずは1つの施設から活用を決めました。

村中　

若い世代のなかで脱炭素やSDGsへの関心は高まっています。ミス・パリ様はグローバルな接続点もあるなかで、専門学校や大学として全国に発信していくにあたり脱炭素や再エネに取り組んでいることは世界的な潮流を捉えていますし、企業としての姿勢を印象付けられます。広報の一環としても有用だと考えられます。

経営方針と再エネに取り組むコスト面のバランスを課題としている企業は多くいらっしゃいます。まずはエネオクで「料金重視で電力会社を選ぶ」ということをきっかけに、再エネの選択肢を持つサポートをしていければと思います。

ー今後、エネルギー高騰や脱炭素への動きが進むなかで取り組みたいことはありますか？

脱炭素という点では、社内で紙が非常に多く、代表からデジタル化を進めるようにという指示があり動いています。特に総務は紙が多いため、データ化できる部分はデータにする方針です。

現時点では「どの書類をデータ化できるのか」など検証段階にあります。ほかに電子申請を増やしており書類を送付することを減らしています。紙の削減は今後引き続き取り組んでいくつもりです。

株式会社エナーバンク （代表：村中健一）
電力オークション「エネオク」事業を中心に、法人企業や自治体にデジタルソリューションを活用して電力調達や再生可能エネルギー調達をサポート。環境・エネルギー領域を超えてさまざまな連携を実現していきます。