【最新版】グリーン電力証書の価格!相場や計算方法、2つの活用方法を解説

「グリーン電力証書の購入を検討しているけど、どのくらいの価格になるの?」
「グリーン電力証書の価格の計算方法を知りたい」

このように考えていませんか?初めてグリーン電力証書を購入する際には、価格相場を把握していない方もいるでしょう。

そこで本記事では、証書発行事業者である株式会社エナーバンクがグリーン電力証書の価格相場や計算方法を解説します。

グリーン電力証書を活用する方法も解説するので、購入後に使用するときにも役立ちます。
グリーン電力証書の価格と活用方法を理解して、環境への取り組みに活かしてください。

グリーン電力証書とは?

グリーン電力証書とは、太陽光や風力、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーによって発電されたグリーン電力の環境価値を証明するものです。

グリーン電力の発電量に応じて証書が発行・販売されます。それにより、購入した企業はグリーン電力を使用したと見なされます。

購入するメリットは、証書の取引が新たな再生可能エネルギー設備への投資を促す、追加性が認められる点です。

また、グリーン電力証書を販売する発電事業者にとっては、再生可能エネルギーの普及や施設の維持に役立つことがメリットです。なぜなら、グリーン電力の環境価値を世の中に販売することができるため、グリーン電力発電設備を追加していくことの経済的なメリットも生まれるためです。

【最新版】グリーン電力証書の価格

本項では、グリーン電力証書の価格相場や計算方法について解説します。弊社でグリーン電力証書を購入する際の価格も説明しますので、参考にしてください。

価格相場

グリーン電力証書の価格は、証書発行事業者やサービスにより異なります。

例えば、資源エネルギー庁の「非化石価値取引市場について」によると、2019年度の東京都環境公社によるグリーン電力証書の販売価格は7円/kWh でした。

また、2023年度において愛媛県松山市が販売しているグリーン電力証書の販売価格は、以下のとおりです。

出典:松山市「販売金額等

このようにグリーン電力証書の価格は、約7円から15円が相場です。また、購入するグリーン電力の量が増えると、1kWhあたりの価格が安くなる傾向にあります。

グリーン電力証書の価格を計算する方法

弊社においてグリーン電力証書の価格は、以下の方法で計算できます。

では以下の条件をもとに、グリーン電力証書を購入する際の価格を計算してみましょう。下記のような条件の企業を仮定します。この企業は既に太陽光発電設備を有しており、全体の電力使用量の50%を自家消費していると仮定します。

上記の条件をもとにすると、以下のように計算できます。

  1. 60000kWh(使用予想電力量)×50%(グリーン電力使用割合)=30000kWh(グリーン電力量)
  2. 30000kWh(グリーン電力量)×8円(販売単価)=240,000円
  3. (240,000円+20,000円『証書発行手数料』)×10%=286,000円

上記のように年間の使用電力量が12000kWhであり、グリーン電力使用割合が50%の場合、グリーン電力証書の価格は286,000円になります。

株式会社エナーバンクの価格

弊社でのグリーン電力証書の価格は、以下のとおりです。

グリーン電力証書の価格は、4〜20円前後です。大量発注する際には、グリーン電力証書の1kWhあたりの価格が安くなるので、お気軽にご相談ください。

グリーン電力証書を活用する2つの方法

グリーン電力証書を購入した後には、以下2つの活用方法が考えられます。

  • 国際イニシアティブの報告に活用する
  • グリーン電力証書を活用したビジネスモデルを構築する

以下の項で詳しく解説します。

国際イニシアティブの報告に活用する

グリーン電力証書は、国際イニシアティブ(企業が取り組む気候変動対策に対しての情報・評価の国際的基準)に活用できます。

RE100やCDP、SBTなどの報告にグリーン電力証書を利用できるので、本項を参考にして活用しましょう

RE100(Renewable Energy100%)

再生可能エネルギーによる自家発電ができない企業は、グリーン電力証書を利用してRE100への報告に活用できます。

RE100とは、企業が事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブです。参加企業は年1回、「CDPの気候変動質問書」または「RE100独⾃フォーマット」を用いて、再エネ電力の利用状況や発電量を報告しなければなりません。それにより、温暖化対策の取り組みを社会にアピールできます。

しかし昨今では、RE100は、追加性を重視した新基準に変更され条件が厳しくなりました。2024年1月以降のグリーン電力証書から、15年以内に発電された電力のみRE100の対象になります。

弊社は、電源の稼働開始から5年以内のグリーン電力証書を取り扱っているため、RE100を達成したい企業におすすめします。

■CDP(Carbon Disclosure Project)

グリーン電力証書は、CDP(企業における気候変動に対する戦略や取り組みを評価・情報開示する国際環境NGO)への報告に活用できます。

なぜなら、CDPにおいて重要視されているSCOPE2(他者から供給された電気や熱などの使用にともなう間接排出)の削減に寄与できるからです。

グリーン電力証書を購入すると、CO2を排出しない再生可能エネルギーを調達したと見なされ、温室効果ガス排出量の算定におけるSCOPE2の削減に適応可能です。

さらに、世界各国の投資家がCDPを介して企業に対する情報開示を求めているため、ESG投資の獲得機会も増えるでしょう。

■SBT(Science Based Targets)

SBTとは、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標です。気温上昇を産業革命前よりも2℃未満もしくは1.5℃未満に抑えるために、温室効果ガスの排出削減目標の設定が必要です。

グリーン電力証書を活用することで、温室効果ガス削減に貢献するため、SBTにおいて設定した目標の達成に役立つでしょう。具体的には、GHGプロトコル(温室効果ガス排出量の算定・報告に関する基準)を使用して、グリーン電力証書にて購入した電力量の単位を消費電力の単位に置き換えて算定できます。

そして、環境省によると、SBTの認定を受けると先述したCDPにおける「リーダーシップ」の得点を獲得できます。

その結果、CDPの得点数が上がり高評価を受けることにつながるでしょう。

2.グリーン電力証書を活用したビジネスモデルを構築する

グリーン電力証書を活用すると、ビジネスモデルを構築できます。

今まで、自社の発電設備を環境に対する取り組みに活用できていなかった企業にとってチャンスとなるからです。例えば、太陽光発電をもっている企業は、グリーン電力証書の販売により設備投資のための利益を確保できます。

ここでは、弊社が提供するサービス「グリーンチケット」を活用した事例を紹介します。

弊社は、ESR株式会社と連携して、グリーン電力証書発行システムを構築しました。ESRが所有する太陽光発電設備(JQA認証済み)から発電した電力のうち、施設内で消費する分を「環境付加価値」として販売するものです。

発行するグリーン電力証書は、弊社が提供するサービス「グリーンチケット」を通じて取引されます。グリーンチケットは、弊社のテナント企業だけでなく、CO2排出量削減に取り組む一般企業にも販売されます。このようにして、発電事業者は、自家消費発電設備の運営や拡大に関わる資金を得られるでしょう。

また、購入企業は、グリーン電力証書を利用して、RE100やCDP、SBTなどの国際的なイニシアチブへの報告にも役立てられます。

グリーン電力証書の価格を理解して、企業活動に活用しよう

グリーン電力証書の価格相場は、1kWhあたり約7円〜15円です。価格は証書発行事業者によって、違いがあります。

グリーン電力証書を購入した後は、国際イニシアティブに活用できます。証書を利用したビジネスモデルの構築も可能なので、積極的に活用してください。

弊社で扱っているグリーンチケットは「グリーン電力証書」の仕組みを活用し、再生可能エネルギーから発電された電気に含まれる「環境価値」をデータとして証書化するサービスです。

本記事で紹介したRE100・CDP・SBTの達成も⽀援できます。

また、大量に発注すると安い価格で購入できるため、環境への取り組みを行いたい企業は積極的に活用しましょう。

興味がある方は、以下の資料をダウンロードしてみてください。
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