【5つの手順】グリーン電力証書の購入方法!選び方や3つのメリットを解説

「グリーン電力証書の購入は、複雑な手続きにならないかな」
「購入する企業の選び方がわからない」

グリーン電力証書を初めて購入する方は、選び方や購入方法に悩んでしまうケースがあります。

そこで、本記事では、グリーン電力証書の購入方法を解説します。購入先を選ぶ方法やグリーン電力証書の、メリットまで説明しますので、悩みを払拭して購入につなげてください。

グリーン電力証書を積極的に活用して、環境への取り組みを加速させましょう。

【5つの手順】グリーン電力証書の購入方法

グリーン電力証書の購入方法を5つの手順で解説します。

1.グリーン電力証書購入の目的を決める

グリーン電力証書の購入前に、目的を決めてください。目的によって、グリーン電力証書の購入量やタイミングが変わるからです。

具体的には、以下の目的が挙げられます。

  • 環境対策へ利用する
  • 企業のブランド価値を高める
  • 商品やサービスに付加価値をつける

グリーン電力証書を活用すると使用電力に応じてグリーン電力証書を利用したと見なせるためCDP(企業などの環境問題の取り組みを評価する国家環境NGO)やSBT(企業の温室効果ガス排出削減目標)などの取り組みに活用できるでしょう。

また、グリーン電力証書は、環境報告書(環境問題への取り組みを公表する年次報告書)の提出時に役立ちます。環境報告書にグリーン電力証書の利用を記載することで、信頼性が向上し、企業のイメージアップにつながるでしょう。

商品やサービスの価値が高められるのも目的の一つです。グリーン電力証書を利用したイベントや、自動販売機の設置のようなモノの再生エネ化など、さまざまなサービスに展開できます。結果として、競合企業よりも付加価値のある商品やサービスの提供ができ、消費者からの購買につながるでしょう。

本項で解説したようにグリーン電力証書の目的を明確にしてから、購入手続きをしてください。

2.購入企業を選択する

グリーン電力証書は、証書発行事業者(発電事業者と証書購入者の仲介役になり、証書を発行する事業者)から購入する必要があります。例えば、以下の企業が証書発行事業者として、認定を受けています

  • 株式会社エナーバンク(事業者コードA65
  • 特定非営利活動法人 太陽光発電所ネットワーク
  • 日本自然エネルギー株式会社
  • 鹿島建設株式会社 環境本部
  • イーレックス株式会社

引用:証書発行事業者(申請者)一覧|一般財団法人 日本品質保証機構

証書発行事業者は複数社存在しますが、サービス内容や価格、発電所などが異なります。後述する「証書発行事業者のサービス内容を確認する」も参考にしながら選んでみましょう。

3.グリーン電力証書の見積もりをもらう

グリーン電力証書を購入する企業が決まったら、自社の予算内に当てはまるのかを確認するため、金額の見積もりを依頼してください。エナーバンクでは、以下の計算式で見積もります。

グリーン電力証書価格 = 使用予想電力量(kWh)× グリーン電力使用割合(%)× 単価(円/kWh)+証書発行手数料+消費税

そして見積金額は、使用するグリーン電力量によって左右されるので、どのような用途で利用するのかを考えましょう。

  • オフィスでの利用
  • 商品の製造での利用

オフィスでグリーン電力証書を利用する際には、本社や支社、工場など、対象とする施設を選択する必要があります。使用するグリーン電力量の割合(50%や100%など)や期間(1か月間や1年間など)も決めましょう。

グリーン電力量を決める際には、オフィス内の過去の電力使用量を参考にしてください。現在契約中の電力会社へ問い合わせると、確認できます。

工場において商品の製造で利用する用途もあります。その際には「どの製造工程にグリーン電力を利用するのか」「どのくらい使用するのか」を決めましょう。現在の使用電力を求めるには、個別の機器の定格消費電力と工場全体の使用電力を計算してください。

このように用途を確認すると、グリーン電力証書の購入にかかる電力量を求めやすくなります。

4.グリーン電力証書を購入する

グリーン電力証書の金額を見積もってもらったら、証書発行事業者からグリーン電力証書を購入しましょう。

グリーン電力証書を利用する際の、発電の種類や条件、価格などを整理して、証書発行事業者の注文フォームから提出します。

そしてグリーン電力証書を購入したら、証書の発行を受けます。以下の項目が記載されているので確認してみましょう。

  • 発行日
  • シリアルナンバー
  • 認証機関名
  • 発電種類
  • 発電所の所在地
  • 発電量やCO2削減量

グリーン電力証書と交わした契約に相違がないかを確認してください。

グリーン電力証書を注文すると、弊社では、グリーン電力証書の電子データを入手できます。

自社のホームページやイベントのチラシに記載したり、プレスリリースとして報告したりできたりするでしょう。

5.購入の旨を公表する

グリーン電力証書を購入した際には、社会に対して公表しましょう。ビジネスを展開するうえで、環境価値を活用している点を表現できるからです。

例えば、グリーン電力証書の所有を表現する際には、証書発行事業者マークとグリーン電力量を説明する文章が必要です。

表現等に関するグリーン電力証書所有者用ガイドライン」によると「いつ、だれが、どこで、どの程度、どのような目的で」といった表現が望ましいと説明されています。

さらに、グリーン電力証書の導入効果を説明したい際には、CO2排出係数を明記してください。

CO2排出係数とは、電力会社が電力を発電する際に、排出したCO2を示す数値です。どのくらいのCO2排出削減に貢献できているのかを数字を用いてアピールできます。

グリーン電力証書の購入の旨と導入効果を明記して、環境PRを積極的に行いましょう。弊社では、公表する作業もサポートしているため、お気軽にご相談ください。

グリーン電力証書の購入先2つの選び方

グリーン電力証書を購入する際には、以下2つの選び方を意識しましょう。

  • グリーン電力証書の購入方法を確認する
  • 証書発行事業者のサービス内容を確認する

 1.グリーン電力証書の購入方法を確認する

グリーン電力証書は、大口受注生産型と小口販売型にわかれます。

大口受注生産型は、グリーン電力証書の発行を証書発行事業者に依頼したうえで、電力量に応じて認証を受け、証書を発行する方法です。

注意点として、大量のグリーン電力証書を発行したにもかかわらず、購入者を確保できずに、在庫を多く保有してしまう可能性があります。

グリーン電力証書を購入する際には、売却できる見込みがあるのかも確認してください。

イベントでグリーン電力証書を利用する際には、小口販売型でグリーン電力証書を購入できます。イベントが開催される地域の発電事業所や発電種類を指定して、グリーン電力証書を購入できる場合が多いでしょう。

2.証書発行事業者のサービス内容を確認する

グリーン電力証書の証書発行事業者によって、取り扱う発電種類や発電所の所在地、販売価格、販売量、サービス内容が異なります。自社のグリーン電力証書の購入目的を明確にして、証書発行事業者を選びましょう。

サービス内容の具体例を挙げると、弊社では、サントリー株式会社と連携し、再エネ100%の⾃動販売機の設置事業を構築しました。

必要な電力分のグリーンチケットをサントリーが購入して、CO2排出ゼロの自動販売機の営業に成功しています。そして、再生可能エネルギーに取り組みたい企業は、ビル全体のCO2排出を増やさずに自動販売機を設置できます。

このように、グリーンチケットを購入して自動販売機を設置してもらうことで、SDGsやRE100の取り組みにつながるでしょう。

このような証書発行事業者のサービス形態を確認して、購入しましょう。

 グリーン電力証書を購入するメリット3選

グリーン電力証書には、RE100の新基準を達成できたり新たな再生可能エネルギーの普及になったりするメリットがあります。

ここでは、グリーン電力証書を購入する3つのメリットを解説します。

1.購入量を自由に調整できる

グリーン電力証書は、償却期限がなく、購入量を自由に調整できる点がメリットです。

翌年以降もグリーン電力証書の繰越が可能なため、SCOPE2(外部から購入したエネルギーが作られたときに排出されたCO2などの間接排出)に対して、いつでも利用時期を決められます。

それにより、発電事業者と購入者側に以下のメリットがあります。

発行者側は、償却期限がないことで、発行した証書を保管できます。すぐに購入者が見つからなくても、ストックしておいていつでも販売できる状態にすることができます。

購入者側は、必要な量のグリーン電力証書を購入できるメリットがあります。まとめて購入すると、グリーン電力証書の価格が安くなる場合があり、大量保有したいニーズに応えられます。

2.RE100の新基準を達成できる

2024年1月から、RE100が追加性を重視した新基準(有効な環境価値証書の対象期間を15年以内)に変更されました。環境価値証書は、電源の稼働開始から15年以内になります。例えば、稼働開始から15年以上経過した太陽光発電は、RE100の対象外です。

弊社で取り扱っているグリーン電力証書は、すべて電源の稼働開始から5年以内のものなので、RE100の達成にこだわりたい企業に推奨します。

RE100を達成すると、CDP(環境に対する取り組みを評価するNGO)の加点対象になり、投資家からのESG投資(環境や社会に配慮した事業を行っている企業に投資すること)にもつながります。

3.追加性がある

追加性とは、企業の選択した再エネ調達方法が、新たな再生可能エネルギー設備の投資を促す効果があることです。

世界の脱炭素化や持続可能な社会を実現するには、CO2を排出しない再生可能エネルギーの普及を目指す必要があり、一時的に環境に配慮した取り組みだけでは足りません。そこで、追加性のある再生可能エネルギーの導入が必要になるのです。

しかし、日本は再生可能エネルギー普及が遅れています。

出典:日本のエネルギー 2020年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」|資源エネルギー庁

資源エネルギー庁によると、カナダやイタリアなどの欧米諸国は、再生可能エネルギーの普及が高水準に達しています。

一方で日本は、再生可能エネルギーが18%と欧米諸国と比較して、低い傾向にあります。

世界の中でも日本の再生可能エネルギー普及が遅れていることから、グリーン電力証書の購入により、追加性を実現する必要があるでしょう。

グリーン電力証書の購入ならエナーバンクにご相談ください

グリーン電力証書は、以下の手順で購入できます。

  1. グリーン電力証書購入の目的を決める
  2. 購入企業を選択する
  3. グリーン電力証書の見積もりをもらう
  4. グリーン電力証書を購入する
  5. 購入の旨を公表する

グリーン電力証書を購入する際には、証書発行事業者のサービス内容や価格・調達量を把握しておきましょう。

弊社では、グリーン電力証書を用いて、お客さまのニーズをくみ取り環境価値を証書化する「グリーンチケット」を提供しています。

グリーン電力証書の購入にあたって証書発行事業者は複数社ありますが、エナーバンクはグリーン電力証書を大量に保有している会社です。そのため、大口でのグリーン電力証書の購入ができます。

それだけでなく、お客さまと連携を組み、グリーン電力証書を利用した新たなビジネスモデル構築の立案もできます。

新たに環境に関わる事業を展開したい企業に最適です。

グリーンチケットの詳細を知りたい方は、以下の資料をダウンロードしてみてください。
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